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消費者と業界の「温度差」

私が着物をよく着るようになり、今振り返って思うのは、
消費者との温度差が他の商品よりも著しいということである。

他の伝統的なものも同様に言えるのだが、
特に着物はそれを一番感じるのである。

私には洋服とは違う着物のよさが伝わって欲しいので、
歯がゆくてしょうがない。

極論かもしれないがこのままでは将来芸術品か特殊な衣装としてしか
残りえない気がする。

ここまでいうと「うちはそう言った高額なもの以外も
あつかっているんだ」という意見がきこえそうだか
そう言った努力している店に比べて
そうでない努力をしているとはおもえない店があまりに多い。

一般的にどう考えても10万以上の洋服を普段の外出に
着ていく人が多数いるとは思えない。

それに比べて着物の場合は、良く使わう常套句で
「一生物ですからいい物を」である。

確かにいいものの方が結果的に長い間持つとは思う。
だが毎日着るという状況でもない現在、そんなにいい物を
買ってしまっても結局はたんすの肥やしになる確率が高い。
着物を着ない人は特にそうだ(初心者など)
値段からするとちょっとした買い物などにはとても着る気にならないの だ。

その結果行きつく先は、誰も着る人がいないので
リサイクルやごみとしてだしてしまうと言う道を辿る。
上記のような事はなんども聞いた。

最近は、私達を含めて着物を新しいと考えて着てみようと思う人が
インターネットなどで少しは増えているが、
それだけではそのうち頭打ちになってしまうだろう。

当然洋服とはちがい人手がかなりかかる服であることはわかるのだか
それでもコストダウンを図ろうとしているのは
ほんの一部である。

これではいくら「洋服にはない着物の良さがある」
といって絵に描いたもちである。

インターネット上で消費者と着物業界の両者で
やり取りされる意見をみていると、
消費者側から書いている人の意見は、大抵否定されてしまう。
呉服業界にいわせると「業界のことをしらない」と。
しかし他の商品でその業界のことを詳しく知らなければいけないなんて
言う意見は聞いたことがない。

ある知人からきいたが、某家庭用品のメーカーでは
お客さんのわがままとも思える意見に対して実現しようと
日夜研究していると言う。
それをしないとあっという間に他社に売上を持っていかれるという。

そのひとに上記の話をすると信じられないと言っていた。

ここからは私の思うが業界関係への要望である。

1)もっと選択の幅を増やして欲しい。

 アパレルの業界のようには決して言わないが、もっと新品の着物で も
 価格がいろいろあってもいいのではないかと思う。
 着物を着ない人達にまず聞かれるのは、「着物って高くない?」であ る。
 世間一般の先入観として根強くあるのである。
 これを解消するには敷居を低くするしかないのではないかと思う。
 とにかく袖を通してもらって洋服とは違う着物の形の良さを
 体感してもらうことである。
 その結果、次の段階へと行くのが容易になると思う。

2)情報をもっともっと発信して欲しい。

 ここ3年でかなり着物のhpは増えた。
 でもお店の紹介や取扱商品くらいしか乗っていない物がかなり多い。
 これではどうしてもこれから着てみたい人には
 不親切である。
 なるべくならhp専用に担当者をおいて質問のメールに
 すばやく対応したり、hpの情報を豊富にしてほしい。
 個々のお店でやるのが大変なら集まってでもいいと思う。
 
以上が今私は思うところである。

思うが侭に書いてみたが、こんなことを書いたのは
私が着物を着ることに目覚めて普段に着て、
ずっと着ていきたいと思うほど大好きな衣服であるから
着物業界が盛り返して欲しいと説に願うからである。

みんなが洋服と同じように、着物を普通にきるようになるのが、
私の夢である。

以上。



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